agile organization leadership 3

【シリーズ最終回】アジャイル組織とリーダーシップ〜問題という名の成長機会〜

CI&T
09/19/2019
agile organization leadership 3

【シリーズ】アジャイル組織とリーダーシップ

本稿はCI&Tの組織変革支援サービスである「Lean Digital Transformation(リーン・デジタル変革)」を先行して南米トップ企業に提供している本国ブラジルCI&Tよりインサイト記事「Leadership in Digital Times: New Management for Agile Teams」を翻訳し3回シリーズとしてお届けします。ぜひ、ご自身の組織や経験と照らし合わせて咀嚼されてはいかがでしょうか?(原典が気になる方はポルトガル語をぜひGoogle翻訳してご覧ください。翻訳精度は高いので、問題なく読めます)

 

【第1弾】自分自身を変革(9/12公開)

【第2弾】技術やスキルより人間性(9/17公開・前回)

【第3弾】問題という名の成長機会(9/19公開・本稿)

 

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前回から続き〜

 

フィードバックと、問題という機会

チームのしなやかマインドセットを刺激するためのもうひとつの基本的なポイントは、フィードバックをうまく伝達する方法を知ることです。一般的に行われているのは、正しいことを褒め、ミスについてはレッテル貼りをするなどして指摘するというものです。もしもチームメンバーが素晴らしい個人成果を上げた後に、「おめでとう、君はよくやった!」と褒めてそこで終わるのであれば、彼の仕事はすでに十分だというフィードバックを与えていることになります。そして彼に起こるであろうことは、その心地よいゾーンに留まるということです。

そうではなく、たとえば、「おめでとう!この解決策は素晴らしかった、そしてこれについては君の努力こそが重要だった」と言ってみましょう。褒めるだけでなく注いだ努力にも特に価値を認め、その成功への共感を起こすだけでなく、努力したり学んだりしたいという気持ち、モチベーションを引き出しましょう。メッセージが違えば意図するところは同じでも、結果はずっと良いものになります。

最初のタイプのフィードバックではミスをした場合に、自分は知性や能力に劣ると思い込ませてしまうことになります。しかし努力が強調される場合には、失敗したときにも自分の能力を疑問視することなく事実をしっかりと評価し、もっと別のやり方でイノベーションを実現しようと積極的に努力し続けることができます。

 

「しなやかマインドセットは、人々が自分の仕事を楽しんでできるようにし、困難に直面してもなお楽しみ続けることができるようにするのに有効です」キャロル・ドウェック『マインドセット「やればできる!」の研究』

 

問題、失敗、ミスの捉え方にこの変化を起こすには、企業文化のなかにサポートを見つける必要があります。これについて、リーンマネジメント方針の採用がその基本となります。私たちCI&Tのビジネスモデル、そして新たなデジタル市場で成功しているすべての企業が基本としているリーン方式の基本原理は「問題は金である」という、問題を向上のための素晴らしい機会と捉えようとするものです。ミスが生じたときに、リーダーはそれを指摘して叱るのではなく、サポートし、いっしょにミスの根本原因を探り、解決策の仮説を組み立て、それらを試験するという態度をとるのです。この継続的な向上プロセスに、スタッフ全員が取り組み、関わることが重要です。

このプロセスにおけるリーン方式の重要性を理解していただくために、私たちのやり方を一例としてお話ししましょう。かつて私は、ある顧客にサービスを提供するために、新たな分析チームを立ち上げ、そのうちの90%の人員を市場から集めました。彼らは前の職場から、失敗を嫌うマインドセットや指揮統制の文化をいっしょに持ち込んできました。業務のなかで問題が発生し始めると必然的に、ミスの指摘や仲間同士の評価判定が起こり、不快な空気になりました。

リーダーとしての私の責務は、リーン方式の新たな見方を促していくことでした。「みんな、これは判定を下すという問題じゃないんだ。もし間違いがあって、私たちがそれを突き止めることができるなら、それは学びの経験になる。これから私たちはどうしたらよいだろう?この方法でいいかどうかを評価するためのプロセスが作成できるまで、みんなで実験をしてみないか?」チームのメンバーにミスは問題ではないことを理解させるのに8カ月かかりました。容易なプロセスではありませんが、これは大切なことです。

 

「賢いミスを認めて褒め、完璧な意思決定よりも先に評価することを覚えるのは、新たなデジタル市場においては非常に重要です」TDアメリトレイド取締役ルレ・デミシー、2018年リーンデジタルサミットでの講演

 

リーン・リーダー:アジリティと継続的な改善

リーン手法には、新たな市場に不可欠な実験や継続的かつ急速な向上の道をリーダーたちがたどり続けるのに役立つ無数のプラクティスやプロセスがあります。そのうち2つをここで紹介するのは意味のあることでしょう。

改善
日本語で文字通り、継続的向上を意味します。端的に言えば、各プロジェクトの仕上げ段階でチームが行うべき再評価の習慣です。エラーや成功を発見したり露出させたりすることにより、次の業務サイクルを向上させるのに役立ちます。

PDCA(計画、実行、評価、改善)
また別の階層の分析であり、このなかで、「改善」から非常に複雑な戦略的問題まで、業務におけるすべての情報が収集されます。この慣行で管理者は、困難な問題をさらけ出し、議論し、解決策の実行における努力目標をいっしょに展開していきます。

 

新たなデジタル時代のリーダーでいるためには基本的に、自分は準備ができていないことを認識し(誰もできていません!)、古い慣行を捨て、自分のマインドセットを変革するために新たな世代に道を譲ることが必要です。責任や決断を分かち合うことはスキルであり、弱さではないことを理解しましょう。

それに加えて、身につけるべき6つの能力を列挙します。まず、この文章ですでに触れたことですが、学ぶことを学び、協業に道を開き、評価を下すことなく観察するようにしましょう。また、信用を強化し、仮想チームを訓練および管理して彼らを枠を超えたところまで導くことも必要です。

 


計3回のシリーズ、いかがでしたでしょうか?自分自身の変革、そこで培われる人間性、そして様々な問題をチームや自己の成長のための機会と捉えるマインドセット。これらを身に着けるのはトップダウンでも一朝一夕にも実現できず、上記はミスを成長機会と捉えるのに8ヶ月かかった、とあるように時間と根気のいる道のりです。

しかし、取り組めれば、日々の現実的な課題に対するアクションの積み重ねとなり、非常に強力な個人および組織の土台を得ることができます。

あなたご自身や貴社組織の今後の変化・変革のヒントになったことを願います。


 

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