イノベーションカルチャー:世界中どこででもデジタル変革を実現するには

イノベーションカルチャー:世界中どこででもデジタル変革を実現するには

CI&T
06/09/2020
イノベーションカルチャー:世界中どこででもデジタル変革を実現するには

 

”文化”は、各地域、民族、ソーシャルグループ等によって、さまざまな解釈のされ方をします。世界の至る所で、人々の在り方、信念、習慣を形成する、特徴が多く見られます。それらを組み合わせ、人類文明を基に、何世紀にも渡って私たちが今持っている文化は創りあげられてきました。しかし、このプロセスを変えるものが現れたのです。『テクノロジー』です。

 

テクノロジーの進化により、個々人の関係性や、世界中の異文化とのアイデンティティーの在り方が変わりつつあります。

 

これは、対人関係だけでなく、企業やブランドとの関係にも言えることです。技術の進歩により、私たちは異文化を異文化と感じなくなりました。文化の壁を越え、目的や価値を共有することも出来ます。この力により、デジタルアジリティに向け、文化は更に大きく変化してきました。

 

多くの企業は、さまざまな地域に事業を展開する等、イノベーションの偉大な推進力となっています。そしてそのためには、従来の伝統や文化だけに固執している組織には見られない、アジリティ(機敏性)やモビリティ(移動性)が必要となってきます。

 

企業の本質は、今在る地域の価値観を知り、それによって独自の文化を創造していくことにあります。しかし、変化の激しい現代では、「その土地だけの文化」などというものは存在しないことにお気付きでしょうか。企業文化も、デジタルのように普遍的であるべきなのです。

 

以前は、ビジネスの成功においては、需要に合わせた製品やサービスを開発するために、現地の習慣や風習を知ることが大切であるとされてきましたが、それも変わりつつあります。近年、ブラジル、米国、ヨーロッパ、アジア等の昔からある大企業が、テクノロジー企業からインスピレーションを得ようとしているのを目にします。彼らは、Googleのようにスピードを求め、Appleのように新しい体験を生み出し、Amazonのように顧客を理解したいと考えています。彼らは何よりもイノベーション文化を求めているのです。

 

では、地域文化とイノベーション文化をうまく持ちあわせるにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、トランスフォーメーションの構築が課題となってきます。私はこの課題にアプローチし、プロセスに貢献することができることに、喜びを感じています。難しいのは、最高のイノベーションチームを構成することではなく、課題解決のための扉を開け、全員で一歩踏み出すことです。そして、そのためには、地域文化を変えることが必要です。このプロセスは、非常に複雑です。デジタル変革とは、文化の変革でもあり、イノベーション文化が要となります。これは、リーンから学ぶべきことの1つです。

 

リーン哲学は東洋文化から生まれたもので、日本では第二次世界大戦後のトヨタ自動車のエンジニアで生産責任者であった大野泰一が考案したものです。リーンとは、コストを最適化し、納期を短縮して、企業価値を上げる一方で、企業の無駄を削減する経営手法です。その原理を用いて、デジタルの世界やイノベーションに適応していきます。これにより、継続的に改善を目指す中で、企業に段階的かつ安全で構造化された変革をもたらす「リーン・デジタル・トランスフォーメーション」というアプローチが生まれました。

 

東洋哲学に、デジタル環境に応用したテクノロジーを取り入れたことで、事業を大きく改善させたことは、イノベーション文化を世界中どこにでも持ち込むことが可能であることを示した最大の例であると言えます。そのためには、あらゆる文化の原点である「人」についても考慮する必要があります。

 

テクノロジーよりも人を考慮する。 "人ファースト"


 

企業は、価値を生み出す力を最大限に発揮し、イノベーションを起こすための仕組み作りする必要があります。デジタル変革を推進している企業は、正しい情報を所有し、理解度も高く、協力的な姿勢で作業をすることで、迅速に行動を起こすことが可能な学際的なチームを持っています。このようにして、イノベーション文化は世界中どこにでも持ち込まれ、発展を続けるのです。

 

そして、このような文化があったからこそ、CI&Tはイノベーションの理念を他の大陸にも広げることが出来ました。これは、企業文化と地域文化を融合させるだけでなく、地域の伝統を尊重し、人々のニーズを考慮しながら、高性能なデジタル変革を促進させることに成功した結果です。そして何より、世界中でデジタル変革の模範として事業を行ってきた優秀な人材のおかげです。

 

CI&Tの文化は、元々はブラジルの文化であり、イノベーション文化です。近年では、この文化を他の国や地域にも拡大しており、リーンで完全なデジタル変革の構築を目指しています。そして、今後更に大きく変動していくであろう未来においても、人々や企業がより迅速に適応できるよう、継続的に発展を繰り返します。

 

スピード感をもって常に最善を目指していく変革。それによって、最大の結果を生み出す人材を育成するのです。



 

*Felipe Rubim (フェリペ・ルビン) - デジタル変革専門のブラジル系多国籍企業、CI&T アジア・太平洋地域代表