innovations in technology

デジタル変革を実現に導く戦略とは

CI&T
04/12/2019
innovations in technology

本稿は米国CI&Tの Creating a Killer Deployment Strategy for Your Digital Transformation の翻訳版です。

 

それほど前ではありませんが、新聞の見出しにマイクロソフトによるノキアの「買収失敗」の文字が並びました。買収失敗には多くの諸説があります。 しかし、ノキアが携帯電話メーカーから新しいデジタル経済のリーダーに変貌を遂げることができなかったことが、関係を白紙に戻した原因であったとわたしたちは考えています。

進む道を見失ったノキアや他の会社は、確かにある種のビジョンを有していました。しかしながらビジョンを有することは、勝負の舞台に上がることの条件ではありますが、競争に勝利することを保証するものではありません。企業は自社の戦略を効率的に展開し、そして最も重要なことですが、順応する計画を立てることが必要なのです。

ここでリーンの原則とアジャイル戦略が効果を発揮します。 しかし、多くの企業が以下の二つの課題に直面しています。まず、今日の急速に変化する世の中においては、戦略をより早くより頻繁に見直す必要があります。また、サイロ化された組織は、しばしば、各部門をその場限りの対応に終始させてしまいます。

 

戦略とは見直しと修正を繰り返すもの

わたしたちはこれまでデジタル変革が最終目的ではなく、過程として考えられるべきかについて議論してきました。常に戦略は見直し修正されるべきなのです。さらに、初期段階は開発および中間管理に力を注ぐ必要があります。これにより、全員が部門間で連携し、短期および長期の目標にむけて集中するようになります。

共同作業を行う専門チームと、お互いの存在を認識していない部門の違いが分かりますか?前者は成功に繋がりますが、後者は非常に恐ろしいサイロ組織です。サイロが部門間の戦略の共有を妨げているのです。個々の部門は互いに連絡を取り合っていません。そのため、常に自らの課題を念頭に置いて、組織の変革戦略を解釈してしまうのです。

この段階において、リーンの原則が効果を発揮するかもしれません。価値を提供し絶えず向上することを重視する組織は、組織全体での変革を促進する良い組織です。

 

戦略の実現に必要な3要素

CI&Tは長年にわたり、何がうまく機能するのかを検討してきました。デジタル業界において御社の飛躍を成し遂げるため、よく検討された戦略に必要な3要素をご紹介します。

 

(1)素早い学習サイクル

まず、フィードバックサイクルを短くするようにしてください。外界は絶えず変化しており、初期設定は検証される必要があります。今日正しいことが明日は間違っているかもしれません。学習サイクルが長すぎると、失敗するリスクが高まります。

サンドボックス、つまり新しいアイディアを安全に施行するための制御された環境を活用するとよいかもしれません。これにより会社全体で戦略展開を実行する前に、仮説を検証できます。たとえば、レノボのモトローラ・モビリティが消費者に直接届くアイデアを探求したいと考えたとき、当初は1つの製品ラインで行っていましたが、後に世界規模に拡大することになりました。本経験により、アプローチはより科学的になり、危険な賭けは少なくなりました。

 

(2)最適なテクノロジーの模索

2つ目の要素は、うまく機能するテクノロジーに焦点を当てることです。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、あまりにも多くの企業は、ITにより利用可能な、もしくは承認されたテクノロジーに注目します。しかし、サンドボックスを運営するチームは、変革を妨げるお役所仕事のITポリシーの制限の中で作業するのではなく、さまざまな選択肢を探索できる自由を求めています。このように捉えてください。テクノロジーを第一に考えることは、R&Dをビジネスに埋め込むようなものです。これにより、名前ばかりの革新に終始するのではなく、関係する人全員が問題に適応して解決する自由を持つという、アジャイル開発を行うことができるようになります。

 

(3)価値と機能にフォーカスしたチーム編成

3つ目の要素は、成功するためのチーム編成です。複数の部門にまたがる2つのコアチームから始めます。機能面に焦点を当てたチームと、顧客の価値に焦点を当てたチームです。機能チームは、新しいイニシアチブが期待通りに機能するように努めます。顧客価値チームは市場からのフィードバックを評価します。結果として、サイロを横断して組織化し、UX、デザイン、セールスなどの幅広いスキルセットを活用することができるアプローチが完成します。この組織構造は顧客が最善と評価するであろう製品を作り出すための流動的かつ効率的なプロセスであり、成功の邪魔となる社内衝突も減らすことができます。

 

日々の行動こそが変革を生む

デジタル変革の効果を評価する際は、「始めと終わりの間には、常に真ん中がある」というブラジルのことわざを参考にしてみてください。「真ん中」は、あなたの行動が最も大きく結果に影響を与える時点であり、変革において非常に重要なポイントです。結局、成功するか失敗するかは、単純にこれらの行動の結果なのです。だからこそ、スピードと適応性を兼ね備えた戦略を展開する必要があります。そして市場はあなたの努力に対し報いてくれるでしょう。