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OKRとCamp by Camp戦略が導くデジタル変革【後編】

CI&T
05/27/2019
okrs camp by camp

〜前編はこちら

本稿は米国CI&Tの OKRs in a Camp-by-Camp Strategy の翻訳版です。

あなたの組織のOKRを創ること

OKRを組織にとって有用なものとするために、以下のことを心に留めておきましょう。目標 (objective) は大きく野心的でなければなりません。そして、主要な結果 (key results) は、その目標の達成に私たちが近づいている証明となる、ということです。

また OKRは、決定的な行動を促すものでなければならない、ということも、覚えておきましょう。一つの実践として、自身に問いかけてみてください。「私は一体、何を学びたいのか」と。それは野心的で、質が高く、また期限があり、なおかつチームによって実行可能なものであるべきです。例えば、向こう18ヶ月の間にあなたの組織を、同じ産業分野の中でも最高のカスタマーサービスを提供するものにしたいとします。

主要な結果 (key results) についてですが、成長の度合いを計る方法についても考える必要があります。それは計測可能なものでなければなりません。そして計画を必要とします。お客様からの問い合わせへの応答時間は改善されているだろうか。製品の評価は向上しているだろうか。もしくは、新しいデジタル製品あるいはサービスの採用数の増加を、証拠として見ることになるかもしれません。

覚えておいてください。全てを3ヶ月で達成することは無理かもしれません。しかし、もし学ぶことに集中し、前進しつつそれを適用していけば、やがては気づくはずです。私たちのカルチャーやビジネスを変革するという最終的な目標に向けて、確実に成長を遂げている、という事実に。

要約するならば、目標 (objectives) は大きく野心的なものにするべきということです。そして、主要な結果 (key results) は、得られた進捗を計量化して証拠として目に出来るもの、と捉えておきましょう。結果を定量化し、進捗の度合いをまとめたら、今度はそれをレビューし、資料にまとめ、そこから得られたレッスンをシェアしましょう。そして最後に、次のキャンプに向けたあなたのOKRを決定するのです。

 

新しいマインドセット:組織内の抵抗に打ち勝つ

一見、直観的でありかつ論理的であるものの、実際にOKR、そしてCamp by Camp戦略を組織的に運用してみると、いくつかの難問に行き当たることがあります。何かを変えるというのは、実に難しいことなのです。そしてほとんどの企業では、Fから始まる言葉、例えば失敗 (failure) 、を口にするのは禁じられています。その代わりに、日々の生活は、失敗による被害のコントロールと、それが及ぼすかもしれない影響を和らげることに、多くを費やされています。

しかしOKRを採用するとき、私たちはチャレンジしていくことが必要となります。大胆に考え、高い目標を掲げるのです。そうでなければ、私たちはありきたりで凡庸なままとなってしまいます。私たちは可能な限り、成長していきたいはずです。キャンプには辿り着いたけれども、目標には届かなかった、ということもあるでしょう。しかしそれは、完全な敗北ではないのです。実は失敗も、そこに学びを見出すことが出来るならば、成功と呼べるのです。

なぜ目標に届かなかったのか?他のチームが同じ問題に直面したとき、どうすれば助けてあげることが出来るのか?失敗の経験によって学ぶことが出来たのだと、それを成功として受け止めることが出来るようになったとき、組織的思考において大きな変化が起こったといえるのです。

 

OKR運用における、ありがちなミス

この変化を起こすに当たって、組織的な協力が重要であるということは、どんなに強調しても強調し過ぎるということはありません。例えば、OKRをボーナスや人事評価と結びつけることは避けるべきです。もし私たちが、チームのメンバーに野心的で、大胆であって欲しいと望むのであれば、無難な働き方を強いる前時代的なインセンティブの構造によって、彼らを束縛してはならないのです。

同時に、私たちの目標とするものを秘匿するような真似もしてはいけません。目標が隠されているような組織において、皆が大胆な展望をもって働くなどということが叶うはずがありません。

他に挙げられるミスは、主要な結果 (key results) を、「結果」ではなく「タスク」として設定してしまうことです。上述したシナリオでは、最高のカスタマーサービスを提供するというアイデアについて探ってみました。そのために、X という製品には4つ星あるいはそれ以上のカスタマー支持率があるということをもって、成功を計る指標とします。これが結果です。次に、タスクというのは、フィードバックを集めるために、カスタマー調査を行う、といった類のことです。この違いが分かるでしょうか。

最後に、OKRを四半期報告のための仕組みとして捉えることは避けるべきです。OKRは、組織をより機敏にし、それぞれの産業分野における革新的なリーダーへと進化させるためにはとても強力です。しかし、もし私たちがそれを、単に組織内部の官僚主義化を招く仕組みとしてしまったなら、その計り知れない大きな可能性を失うことになってしまいます。

 

OKR成功のヒント

Camp by Camp戦略を用い、OKRと共に旅に出ようとしているあなたのために、覚えておくべき点をざっとここにまとめてみました。

  • 達成したいと望むものに対しては、野心的であれ。

  • 段階的に、戦略的に実行せよ。

  • チームごとの目標を達成させることで、全体の目標が達成されるように仕向けよ。

  • 3ヶ月のサイクルを用いよ。

  • OKRとCamp by Campの枠組みの中に、人々が失敗を恐れず、安心出来るような環境を作るべし。

  • 学ぶことは成長することである。自ら学んでいることを組織全体にとって価値あるものとするために、しっかりと理解すること。

そして、ぜひ覚えておいてください。ビル・ゲイツがあるとき、こんなことを言っていました。「成功とは最低の教師である。賢い人々をも堕落させ、自分が負けることなどありえない、という考えに陥れてしまう。」成功の代わりに、失敗を受け入れること。そしてその経験から学ぶこと。それが、この常に進化し続けているデジタル世界で、あなたのビジネスを前進させるための唯一の方法なのです。