design driven culture

デザイン・ドリブン・カルチャーで仕事を進めよう

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CI&T
04/08/2019
design driven culture

本稿は米国CI&Tの You Need a Design-Driven Culture to Get Stuff Done の翻訳版です。

「企業文化」という表現を誰かが言うのを耳にするとき、退屈だと感じてしまっていませんか?企業文化が存在するのは分かると思いますが、どのようにそれに関わることができるでしょうか?企業文化は組織に影響を与えますが、ではあなたは企業文化にどのような影響を与えていますか?もちろん、これらの質問は難しく聞こえるはずです。なぜなら、その秘訣が書かれたレシピを目にしたことがある人は誰もいないからです。

でも、心配はいりません。ここにその理由を挙げます。最先端の商品を市場に届けることは、定義があやふやな企業文化とはあまり関係がありません。重要なのは、焦点が絞られた「デザイン・ドリブン・カルチャー」です。そうです、この2つは異なるのです。

「デザイン」という言葉を耳にしたら、誰かのために、そして何かのために細かくカスタマイズされたものを想像してください。あなたの会社がデザイン・ドリブン・カルチャーを持っているなら、会社、商品、そして最終的には顧客のためになるような、明確に体系化された事業プロセスがあるはずです。そしてそれらのプロセスは全て、仕事をやり遂げることを目的としています。

企業文化に固執する代わりに、デザイン・ドリブン・カルチャーのもとで、どうしたら最も効率的に結果を出せるかを考えてみてください。

何年もの間、わたしたちはSXSWでリーン思考やアジャイルといったメソドロジーについてパネルディスカッションを開催してきました。コカ・コーラやGoogleなどグローバル企業の有能な方々とDevOpsからデザインスプリントに至るまで様々なお話をする中で、わたしたちの目標は、それぞれのビジネスに有効な方法でいかに変化をもたらすかを皆さんにお伝えすることでした。(コカ・コーラ、Google、Kohl's、Ancar IvanhoeはいずれもCI&Tのクライアントです。)ご自身の組織でデザイン駆動文化を作ろうと考えているなら、意識しておくべきことがいくつかあります。

 

限りなくリーンなデザイン・ドリブン・マシンになる

今日のデザイン・ドリブン・カルチャーに不可欠なのはリーン思考です。この言葉を耳にするとトヨタやトヨタ生産方式が思い浮かぶかもしれませんが、実はリーンの考え方は、デジタルビジネスにも応用することができます。リーン思考やデザインカルチャーを持つということは、バリューストリーム(価値の流れ)全体を可視化するということなのです。

詳しく理解するために、リーン思考の最初の2つの原則、「価値を特定すること」、そして「価値体系を把握すること」について考えてみましょう。

製造業であろうと小売業であろうと、無駄を排除する一方で、顧客が求めるものに焦点を当て、その商品を市場に届けるための正確なプロセスを把握している必要があります。デジタルの分野では、あなたの仕事のプロセスがデジタル時代のニーズに合致していることを確実にするためにリーン思考が役に立ちます。

そして最も重要なのは、リーン思考によりA3手法(A3用紙にちなんで名づけられた問題解決フレームワーク)やPDCAにより、継続的な改善や問題解決ができるということです。フレキシブルな考え方であるリーン思考を用いいることで、デジタル分野での解決策や即座に顧客に評価されるプロダクトを作る方法を思いつくことができるでしょう。

 

カスタマー・エクスペリエンスを再構築する

必要なステップはもう1つあります。カスタマーエクスペリエンスを再構築できるよう、プロダクト開発チーム内にデザインカルチャーを作ることです。

つまり、データに裏付けされた決定事項のもとで、デザイナーとエンジニアが協力して働くということです。こうすることで、デザイナーはサイエンスを利用しつつ、自らの創造的な直感を働かせることができます。例えば、顔認識技術で喜びの感情を測定したものをデザイナーが活用する場面を想像してみると良いでしょう。

デザイン思考とカスタマーエクスペリエンスの融合の例を知りたいなら、米国のデパートメントストアチェーンであるKohl'sや、ブラジルのショッピングモール大手のAncar Ivanhoe等の企業に注目してみてください。Kohl'sは毎週変化するデータに基づき流行の品を消費者に届けるため、k/labというレーベルを作りました。Ancar Ivanhoe はデザイン思考を取り入れ、モールのWi-Fiを通して提供される位置情報に基づくプロモーション等の全く新しい取り組みにより、ショッピング体験に革命を起こしました。店の前を通ると20%割引のクーポンが突然届いたら、素晴らしいと思いませんか?

 

DevOpsを取り入れるべき理由

さあ、ここであなたは既にデザイン・ドリブン・カルチャーの伝道者だとします。あなたはリーン思考の原則を会社に取り入れ、プロダクト開発チームはデータに基づくデザイン思考を使い、商品を新たな段階へと進化させています。しかし、オンライン体験はどうでしょうか?

顧客がデジタル体験に求めるものを提供するために、DevOpsを導入してみましょう。DevOpsは基本的に、開発チームと運用チームが密に連携して働くことを意味し、テスト環境から本番提供までソースコードのデプロイプロセスを合理化することができます。始めから両チームが互いに密な協力関係を築き連携することは、最終的な顧客に提供できる価値を最大化し、無駄を減らすことに繋がります。

あなたの組織はソースコードをどれぐらいの頻度で本番環境にリリースしていますか?答えが1か月に1度だとしたら、かなり改善の余地があります。Netflixなど今日のリーディング企業の中には、コーディングと生産性を改善し、途切れなく定期的にアップデートをリリースしている企業があります。そのため、それらの企業の利用者は最新かつ安定したデジタル体験を利用することができます。さらに言えば、それが利用者が期待していることなのです。

 

デザインスプリントから始めてみる

おそらく、あなたは今こう考えているでしょう:聞こえがいい話だが、実際にはリソースは限られている。普段の仕事をすることでエネルギーの大半を消費しているなら、空き時間を見つけるのは難しいかもしれません。そこで、長期間にわたる会議や計画立案をなくすことを提案します。デザインスプリントを利用すれば、たった5日で着想からプロトタイプの作成まで行うことができます。

デザインスプリントは、会社の規模や業界、扱っている商品にかかわらず、誰でも実行することができます。しかし、デザインスプリントにはいくつかの基本ルールが存在します。取り組み始める前に、つくるものに対する期待値を設定し、自分たちのクリエイティビティを発揮させ、適切な参加者を招集し、アイデアを検証し、より大きな施策(なるべく予算がついているもの)に繋げることで、当初のコンセプトを活かしてください。

 

過去から完全に抜け出す

イーロン・マスクは「動かすのにマニュアルがいるような商品は全て欠陥品だ」と言いました。スティーブ・ジョブスも同様に、どのように商品が利用者を喜ばせるべきかについて語りました。もちろん、TeslaやApple のような会社では、全てがあまりにも簡単に行われたかのように見えてしまいます。ですが、実際はそうではありません。今こそ、市場で生き残るため、あなたの会社にリーン思考とデザイン・ドリブン・カルチャーを導入するときです。